"うつ病 体験"ブログ

うつ病 体験記(進行形)

ストレス社会の中で発症してしまった「うつ病」の体験記、思いやノウハウなどを記します

"うつ病 理解者" がいるということ

自分のうつ病のことを理解してくれる人はいるでしょうか。"うつ病 理解者"がいることは良いことではありますが、いるが故の苦しみもあります。それについて、あくまでも私の環境の中のことでしかないですが、思うことを書きます。 

 

理解する気持ちは自分が患う前に知った

あまり詳しいことは書きませんが、私には大事な一人娘がいます。 実は私がうつになるより前に、その娘が精神的な病にかかり学校に行けなくなりました。

私自身があまり心の病を知らなかったあの頃、最初は急かすようなことを言ってしまったこともありましたが、苦しんでいる娘を見て無理なことを言うのはやめました。 今も特別な学校へ週に数回、妻の付き添いで通っています。 様子がおかしく、あきらかに苦しみで溢れている感じだった娘を見て、一度話をしたことがあります。 泣いてしまってうまく話せない状態でしたが、ゆっくりゆっくりと時間をかけて問いかけをしながら。

そこで、娘自身の苦しみがあること(詳細は言いたくないのか本人も分からないのか、話せなさそうなので問わなかった)があるのは当然分かりました。

それに加え、こうなってしまったことで私と妻に迷惑をかけていることにまでかなり苦しんでいるようでした。優しい心を持った娘なんです。 私は「子供は親に迷惑をかけているなんて思わなくていい。お前のことが誰よりも大切だから迷惑だとは思ってないし、そんなのは大小はあっても子供なら当然あること。それを心配する必要はないから、焦らずゆっくりゆっくり苦しみに対してどうしたらいいのか一緒に考えよう。」そう伝えました。

それ以来、そういった重い話は一切することをやめ、楽しい話ばかりするようにしました。時々は何となく娘が好きなことで将来に繋がるかも知れないことを、「将来のために」なんてことは言わずに趣味として、これ楽しそうだからやってみたら?くらいに負担に感じさせないように話もしています。

 

理解者がいるが故の苦しみ

私は会社では後輩の面倒見は良い方だと評価されていましたが、娘の件で人を育てることの自信をなくしたのは確かです。 この状況だからこそ、お金も貯めておかなきゃいけないこともプレッシャーです。

しかし、自分よりも大切なものがある自分は、逃げるという選択肢はないと思っています。 自分が我慢するという感覚はあまりなく、 理屈なしで「逃げは出来ない」があるのです。 もちろん、仕事のストレスや色々出来なくなっていく自分への不安といったことが私自身をうつへ追い込んだ原因ではあります。 ただ、それにより妻を不安にさせたり、娘に心配をかけることも、自分の苦しみに加わったとは思います。 娘が感じていた、私たちへ迷惑をかけるという苦しみも同じでしょう。

うつ患者にも、独身の方、ご家族のいる方、色々いると思います。 理解者がいることは良いことではありますが、それにより新しい不安(迷惑をかける後ろめたさなど)が上乗せされるのも確かで、それはそれで苦しいんです。 それが大切な人であればあるほど。

 

それでも理解しようとすること

妻は元気に振る舞ってくれてますが、娘の変化に気づけなかったことや、私にも若くして住宅ローンのプレッシャーをかけさせてしまったことに対する後悔はしているようです。何より今の状態に不安がない訳はありません。 妻のその気持ちは出来る限り察したり会話をして、しっかり理解したいです。その上で、私も理解して貰おうと思っています。 理解して貰えて多少でも救われる(瞬間的なことでしかないかも知れないが)ならば、自分も理解で返していくようにしたいのです。

 

理解だけで解決にはならないのだけれど

ただ、理解出来たとしても、苦しみを解決することなど出来ないことは分かっています。 全ての人が抱いている気持ちや不安を理解することは不可能です。個々の自由意思、考え方は違うのですから。 私はうつを感じ始めた頃に、父親に話したことがありますが、「情けないやつだ」と返されて、理解して貰えませんでした。父親の中には「うつ」という概念がない、もしくは関係ない世界の話なのでしょう。

そうだとしても、理解されないことは辛く、苦しかったので、理解者がいないことの辛さも相当なものだと分かります。 肉親でさえも分かり合えないことはあるのです。

 

その考え方の違い、知識や理解しようとする意識のなさから、どうしても「うつ」は一人で苦しむ病になってしまうのでしょう。 また、その人の感覚や知識の差によって、心を壊す人、壊される人が出来てしまうのだと思います。 「うつ」に限らず、発生している社会的な問題の多くも、そういった原因なのかも知れません。

ほんの少しでも、相手を理解しようとする気持ちを全ての人が持てたら良いですね。知識はなくとも理解しようとする気持ちを。

 

本記事に関して…謝罪

「うつ」に役立つ情報を書いた訳ではありません。 具体的な解決策を示すことが出来なくて申し訳ありません。