リワーク(復職訓練)プログラムへの疑問
復職訓練(リワークプログラム)の開始に伴い、そのプログラムに対して感じた疑問点(不満要素が強い)を記載します。
万能だとは思えないプログラム
リワークプログラムは2つのリハビリ活動によって構成されていた。
全ての病気の休職明け用、という訳ではなく、心の病に特化した内容らしい。しかし、その内容にはかなりの疑問・違和感を覚えた。
心の病は人によって原因も症状も様々であるため、それに合わせてもっと柔軟に話し合うなどして決めるべきことのように思える。
全てを「心の病」という一つの枠に閉じ込めて、その全てに万能かのように決められるプログラムだということが、とても変なことに感じてしまう。
活動1(図書館)への疑問
【疑問】
まずは「毎日規則正しく起床して出かけられるようになる」という意味では適した活動なのかも知れない。しかし、以下のような疑問はある。
- なぜ図書館なのか 本が好きな人なら良いだろう。しかしそれが苦手な人にとっては苦痛でしかない。仕事と似たことならば良いが、読書は仕事とはかけ離れていて関係ない。
- 会社はフレックスなのに9時に縛る理由はあるのか 毎朝9時に図書館に行くことになるが、実際の会社はフレックスなので開始時間には縛られる必要はないはず。時間の訓練ならば行った時間から何時間いるか、ということさえ出来ていればいいように思える。
- 最大8時間だが、図書館に居続けるのは苦痛 1つ目と重複しているが、本が好きであっても8時間ずっと図書館に居続けることは結構しんどいことに思える。(苦手なら本当にかなりの苦痛である)
心の病の回復具合を見るという意味から考えると、これらはどう関係してくるのだろうか。全く関係性が見えない。
やることも時間もガチガチに縛ってしまうことで、当然、心は「無理させられている」と感じてしまう。
また、それがプレッシャーにもなり、少しでも守れなかったりすれば、復職不可能と判断されてしまうため、かなりのストレスにもなる。
ゆっくり慣らしていけることが大切なことだと思うが、これでは逆に心へ負担をかけすぎることになってしまわないだろうか。
そんなことを強く感じた。
活動2(通勤シミュレーション)への疑問
【疑問】
「環境への慣れ」?を推測として目的に記載したが、果たして本当にそうなのだろうか。会社という場所に来ることが大事と受け止めてよいのか、そもそも目的が明確には分からない。
私の場合は、この訓練を1ヶ月間もやらされることになったのだが、長すぎではないのか。二度目の休職明けということも期間が長い理由だと思うが、それにしても安易すぎる期間設定に感じる。
せっかく活動1で8時間まで延ばしたのに、この訓練は1ヶ月通じて2時間。残りは図書館でカバーするのだが、それも安易に感じる。やはり図書館という場所への疑問は活動1と同様であるし、会社から図書館への「移動」という行動が発生することになる。時期にもよるが、この暑い時期の暑い時間帯に毎日「移動」が発生するのは本当にしんどい。
安易なプログラムの内容がおそらく予想していないであろう苦しさを持っていることに気付いているのだろうか。
単に「決めた」というだけのプログラム?
企業では仕組みや基準が必要で、こういったことを規定したのだろう。(私の会社の場合、親会社の仕組みに乗っかるだけで、自社固有要素を考えないことは問題だと思う)
こういったプログラムを決定した人達は、こういった病の知識もあるような専門家の方ではあるのだろう。(おそらくは健常者)
この人達は、このプログラムを「自分がやることになったら」どうなのかを考えているのだろうか。健常者だって苦手なことはしんどいだろうし、失敗が許されないとしたらプレッシャーやストレスを感じるだろう。
結局は、会社として企業として、心の問題は大きくなっているし、決めなければならないこととして、仕組みを「決めた」にすぎないのではないだろうか。
もちろん決めて以降、改定も入っているので、何らかよくしようとしている可能性はあるのだが、辻褄が合わない個所の訂正などでしかないのかも知れない。
本当の意味で、理解を示して適切に優しく復職に導けるような仕組み・プログラムが出来ることを期待してしまう。
※他記事でも書いたような「産業医」への不満も似たような話である。