"うつ病 体験"ブログ

うつ病 体験記(進行形)

ストレス社会の中で発症してしまった「うつ病」の体験記、思いやノウハウなどを記します

もうすぐ"休職から1年"

"休職から1年"振り返り

本格的にこの病気によって仕事に支障をきたして休職になった時から、もうすぐ1年が経過する。

休職期間は長期化させず早く復帰を、と考えて復職したが、未だに元通りになる気配がない。 簡単に治るものでもないことを知ったり、それでも焦りと葛藤があったり、色々とこの病気と向き合う1年になった。

まだまだ長い付き合いになるのかも知れないが、一旦、この"休職から1年"を振り返っておく。 

 

1.休職に至る/2017/11月中旬

ストレス ・業務推進者として理想像と実現のことを考えてきたつもりが、苦情や批判ばかりで頑張っても報われない日々。 ・会社からも顧客からも飛び込みの依頼や方向性に関わるような依頼事が多発。 ・重要な要素は自分で抱えるが、どう考えても消化しきれない状態で全てが溢れてしまった。
気持ち ・穏便に事を進めたい自身の性格に対し、相手が攻撃的・威圧的で耐えられなかった。 ・理不尽さは感じていたが、それが消化出来ない自分に能力がないだけなのかも知れないと感じていた。 ・頑張っても報われないことに対して、頑張る意味を見失い、何もかも嫌になった。 ・家族が無理に尻を叩かず、逆に休むことを勧めてくれたことはありがたかった。(今は休んだことが正解だったのかは分からないが)
症状 ・この出来事よりずっと前から心療内科には通っていたが、めまいや交渉時の緊張や震えなどは多かった。 ・とにかく出社したくなく「逃げたい」それが全て。

 

2.休職中/2017/11月中旬~12月中旬

ストレス ・今まで当然だった毎日の出社が出来ない自分自身。 ・投げ出してしまった仕事がどうなってしまったのか、残されたメンバや上司に迷惑をかけている事実。 ・上司から頻繁にかかってくる電話やメール。 ・ご近所の視線。(実際気付いてなかったと思うが)
気持ち ・正式に休職が認められた時は、一旦、直接原因の仕事から離れた安堵感はあった。 ・仕事を忘れることはゼロには出来ず、罪悪感で苦しくて仕方なかった。 ・休職してしまったことで新たなストレスに変化し、自分の情けなさや、また復帰出来るのかという不安、収入面での不安に変わった。 ・気晴らしをしようと思っても、何も楽しいと感じられなくなっていた。 ・(家族に心配もかけられず吐き出し先が見つからずTwitterを始めた)
症状 ・食欲がなく、食べてもすぐ嘔吐。 ・食べられなくなり、それでもストレスで空嘔吐。 ・嫌なことしか頭に浮かばないため、とにかく眠った。

 

3.復帰に向けて/2017/12月中旬

ストレス ・少しずつでも復帰や先のことを考えなければならないこと。 ・復帰して業務メンバに会うこと。(気まずさ)
気持ち ・早く復帰しなければならない。なるべく外出などで生活リズムを戻そう。 ・復帰した時に元の業務に戻れる自信はない。どうなるのかという不安。 ・何よりどんな顔して皆に会えばいいのかという不安。
症状 ・食べることは出来るようになり、散歩・銭湯など外出も出来るようになった。 ・復帰に向けた胸のモヤモヤ感、苦しさが強くなっていた。

 

4.復帰時/2017/12月下旬

ストレス ・色々な人との面談や報告。 ・業務メンバや周辺の人に会うこと。(視線) ・自分は何をすべきか(出来るのか)。
気持ち ・休み続けることが可能なら本当はもっと休んでいたいが、これ以上それに慣れたら、もう働けなくなる、という葛藤。 ・今から思えば短い期間だったが、当時は長く休んでいたように感じて、他の社員と会う気まずさや、どう見られるのかという不安で押し潰されそうだった。 ・元の業務に元の立ち位置で戻る自信は全くなく、何をすることになるのか、何が出来るのかという不安もあった。
症状 ・胸のモヤモヤ感、苦しさが継続。

 

5.時短勤務開始/2017/12月下旬~2018年2月下旬

ストレス ・一旦は元の業務で雑用をこなすことしか出来ない自分自身。 ・時短のため人より早く帰宅する。帰り支度や帰る姿に対する周囲の視線。 ・日々調子を聞かれたり、何をしたか(出来たか)の報告を求められること。 ・昇格してしまったため、それに関連した課題や研修に取り組むこと。(出来ないので休むなどして逃げた)
気持ち ・元のような立ち位置で働けない情けなさや、関係者への申し訳なさ、焦りは強く感じた。 ・自信を全く無くしていたことや以前から緊張し過ぎるタイプのため、昇格関連の研修系など大勢と話すようなことが怖くて仕方なかった。 ・不安や苦しいだけの日々をごまかすために、時短で早く帰って楽しいことに時間を使おうというモチベーションだけで乗り切っていた。(実際は疲れて何も出来ない時が多かったが)
症状 ・胸のモヤモヤ感、苦しさは継続。 ・以前からあったがめまいの症状は強くなってきた。 ・頚椎症でもあったため、その痛みもあった。 ・色々な症状が出て集中することが困難、かつ酷く疲れてしまう。

 

6.フル稼働へ/2018/3月

ストレス ・元業務の雑用だけでは予算的にフル稼働は困難で、全く違う仕事を手伝う。(慣れない相手や仕事内容) ・自分の本業が何なのか、何が出来るのか、どこへ配属されるのか。 ・帰り時間が早くなくなり、日々のモチベーションが上がらない。 ・フル稼働での疲れ。
気持ち ・ようやく8時間働けるようになったという達成感はあった。(収入面でも少し不安が落ち着いた) ・元の業務には戻らないことが決定したことで、この先自分がどうなるのか、知らない仕事が出来るのかという不安は強かった。
症状 ・胸のモヤモヤ感、苦しさ、めまい、頚椎症の痛みは継続。 ・作業に集中することは出来るようになったが、長くは続かない。集中が途切れた休憩時や帰宅時には一気に疲れが出る。(めまい・胸のざわつき)

 

7.焦りとの葛藤/2018/4月~

ストレス ・正式に新業務に配属が決定したが、推進者の立場ではなく作業者。 ・役職に見合わないことしか出来ない焦り。
気持ち ・決定したことは会社の配慮であり仕方ないしありがたい。 ・なるべく推進者を助けるようなこともしたいと思うが、それどころか出来なくなったことの方が増えて焦る。 ・出来ないのでやらないことが「怠惰」なのか「必要な守り」なのかという葛藤で苦しい。
症状 ・めまい、頚椎症の痛みが継続。(ジム通いを始める) ・集中出来る時間は徐々に長くなっていたが、終わった時一気にに出る疲れは変わらない(めまい・胸のざわつき)

 

8.体調との闘い/全体

食欲不振・嘔吐 休職前~休職中の半ばまで ・何も食べられない・空嘔吐 →仕事のことを忘れたり気分転換に外出することで徐々に解消した。
動悸 出社時+不定期、 ・出社時に会社に向かう途中で動悸が激しかった。 →音楽を聴きながら歩くようにして徐々に解消。 ・不安を感じた時やそれ以外でも突然起きているのは、心臓を掴まれて振られているような感覚。 →継続。
めまい 不定期、割と頻繁(常に?) ・一般的に言うめまいとは少し違うような感覚で、常に頭がフワフワ(クラクラ)している。 ・頭痛を伴う時もあるが今は頭痛は減った。それに代わって頭皮が時々チクチクする症状がある。 →継続。
胸の苦しさ 不定 ・何か不安事の前には必ず発生するが、何も思い当たることがない時にも発生する。 ・頻度は減ったかも知れないが、夕方以降になることは多い。 →継続。
頚椎痛 割と常に ・数年前に2回続けて追突事故にあい、それに加えて元々の骨の形状の悪さや変形で、頚椎症になっていた。 ・うつ病とは関係なく常に痛むが、集中出来ない原因の一つでもあり、これで色々と自信を無くしている可能性はある。 →継続。
震え・痺れ 時々 ・頚椎症が原因で指の痺れが発生したが、頻度は減ってきた。 ・上記とは関係なく、話すときに急に震えることは多い。(体もだが声の震えも) →継続。
脱力感・虚無感 夏が終わった頃から ・治そうという前向きな気持ちや、不安を紛らわすための楽しみを楽しいと感じる気持ちが薄くなった。 ・復職直後に感じていたような出社時の動悸(というより息切れに近い胸の苦しさ感が強い)が復活している。 →継続(夜感じることが多い)

 

9.ストレスの変化/全体

初期 発症・休職時 ・当時の仕事が頑張っても報われないこと。 ・仕事相手(上司・顧客)の態度。 ・それでも何とかしなければという思いからくる抱え込み・キャパ超え。
業務変化 新業務への移動時 ・立ち位置の変化(役職に見合うことが出来ない)。 ・やったことのない作業への戸惑い。 ・この調子で将来どうなってしまうのか。
家族の対応 フル稼働になった頃から ・発症時はかなり気を遣ってくれていたが、全くそれが無くなった。(会話も殆どない) ・頑張りたい気持ちやモチベーションは家族を養うため。大切ではあるが、自分の中で疑問を感じるようになった。
漠然と 最近(休職から1年) ・簡単に治る病気ではないことも知り、理解も得た。マイペースでやって行こうとも決めた。しかし、本当にそれでいいのか、いつ何が出来るようになるのか、体の故障は治るのか、娘はどうするのか、そういった漠然とした不安は消えない。 ・当時から感じていたことも一部含まれているが、あの頃は具体的なストレスの除去を優先してきたため、どうにもならない漠然としたものが残ったのかも知れない。 ・残ったのはすぐ解消出来ることではないものばかりなので、今も解消方法など見つけてはいない。 ・これが残っている以上、完全にスッキリすることはなく、長い付き合いになるのだろう。

  

完全復活はまだ遠い、不可能なのかも

症状が酷くなり出社することが出来なくなった休職に入る頃は、それまで積み上げてきた実績が崩れていくようで、本当に絶望感を感じていた。 休職期間は出来るだけ短く、そしてすぐに元に戻れることを信じたが、結果として1年経っても元通りには程遠い状態にある。 今は「元通りになる」や「こうならないようにもっと強くなる」が、この病気が治ることの定義だと思っていたが、「元通りになる」こと自体も無理なのではないかと感じるようになった。 また「元通り」とは、当時と同じ状況に陥ったら場合には発症する可能性を持った状態であることを意味し、そこが本当になりたい姿なのか疑問でもある。 焦りがない訳ではない。 しかし、

  • 焦って無理をして、もう働けなくなること
  • ゆっくりでも昇進などあまり気にもせず長く働けること

を比べると、後者でも良いのでは?とさえ思うようになった。 長い付き合いになることはこの一年で嫌と言うほど思い知らされた。 会社がいつまでそれを許してくれるのかは分からない。 それでも、どんな人であろうが「出来ることしか出来ない」という当たり前の原理から考えれば、今の自分が「出来ないことは出来ない」のだからやむを得ない。 次の1年で何かが変化して良化しているのか、無理して悪化しているのか、それは今は分からない。 でも悪化することは避けなければならないならば、仕事もプライベートも現状維持で合格くらいに考えて過ごしていきたいとは思っている。