"真面目 かつ 楽天家"
うつ病は真面目な人、しかも色々なことを自分の責任と感じて抱え込んでしまう人が発症しやすいように思います。 一方で物事を楽天的に考えられる思考を持った人には、無縁な病気なのかも知れません。 真面目な性格で生きてきた人はそれが性格であり、楽天的な考えに変えるのは困難なことだと思います。 また、その真面目さが自分の個性・アイデンティティだったりするので、それを壊すことにも抵抗があると思います。 そこで最近思うのは、"真面目 かつ 楽天家"になれないか、ということです。
真面目タイプと楽天家タイプ
真面目で責任感を持つ気持ちは大事なことだと思います。 きっと私の中でも、そう考えてきて、それが長所だとも思っていました。 単純に真面目と言っても色々あると思います。 真面目と言えることなのか分かりませんが、私は人に否定されるような成果物を作るのが嫌で、自分で完全なものにしなければならないという思いが強く、
- 完全と思えるまでレスポンスを返せない
- スピーディーに報告出来ない(報告会の開催を躊躇するなど)
- 声を大にしてそれをアピールするようなバイタリティを失っている(まだ不完全かも知れないと感じて自信が持てず前に出られない)
といった弱点にもなっていました。 そういった部分が強すぎて、弱点部分がどうにもならないままに潰れてしまったのだとも思っています。
楽天的で「何とかなる」くらいに考えられる人間や、勢いで突き進めるようなタイプの人間が羨ましいと思うこともあります。
しかし、そういう人間は度が過ぎると、「無責任な人間」や「人に頼らないと出来ない人間」に見えてしまい、自分がそうなりたいとは思っていませんでした。
最近は人のタイプは決してこの2種類に完全に分離出来るものではないのでは、と思うようになりました。 完璧過ぎるところまでを求めず、大まかにでも明確なベース・根拠さえ持っていれば、その上での楽天家(=「何とかなるさ」ではなく「何とか出来るだろう」)ではあってもよく、それがベストなのかも知れないと思うのです。
自分だけの責任?
まだ、うつが寛解していない自分と、会社が腫れ物扱いをしている(してくれている)今、楽天的な考え方の訓練もした方が良いのかも知れないと考え始めました。 今は責任を持たされるような仕事は与えられていないからこそ可能なことなのかも知れませんが、将来的に役に立つ可能性はあると思うのです。 具体的には復職してから起きた、ちょっとしたトラブルに対して以下のように考えたことです。
果たしてこれは無責任なことでしょうか。それは正直分かりません。 もちろん、それでは済まなさそうな状況になっていくならば、出来ることには力を貸そうとは思います。
嫌な気持ちを飛ばす
もう一つ、自分の中に定着させたいこととしてあるのが、「嫌なことを考えてしまう時に、そればかりで頭を支配させない」ということです。 もちろん、会社での仕事中に嫌なことがあったとして、その瞬間に他事を考えてポカーンとするようなことを指している訳ではありません。 自宅に帰ってまでそれを引きずるようなことを止めたい、という意味です。 仕事に関わらず、プライベートで起きる嫌なことも同様です。 単純に言ってしまえば、これがストレスの発散なのかも知れません。 アルコールも苦手で、これといった趣味もない(あったのだが出来なくなったことが多い)私にとって、ストレスを発散する方法がないに等しい状態でした。 しかし、必ずしも凝った趣味である必要はなく、
- 頭の中で週末はどこへ行こうか考えよう
- そろそろ新しい服が欲しいからネットで探そう
- 帰ったら録画した好きな番組を見れる
- 漫画やDVDをどっさり借りて楽しもう
- …
そんな些細なことで良いので、頭の中をほんの少しでも楽しいかもしれないことに切替えてみて、脳を嫌なことを考えることから逃がしてやるのです。
まずは訓練として、でしかないですが、少しでも"真面目 かつ 楽天家"になれたら、と思っています。 この訓練で無責任な人間になることは望んでませんし、本当にそうなれるのかと問われれば、難しいことだとは思っています。