うつ病 親の対応
今日は、うつ病を持つお子さんのご両親、ご家族の方へ、"うつ病 親の対応" について思うことを書きます。 というのも、自身がうつ病にかかり、SNSで同じ様に苦しんでいる人と繋がりを持った時、若い方でも多く発症していることを改めて認識し、ご家族の対応について気になったためです。
若い人のストレス
よく考えて見ると、学生や社会人になって間もない頃というのは、
- 勉強に追われる苦しさ
- 仲間・友達とうまくいかない
- 社会人になることで環境が一変する
- 本人のイメージと現実にズレが生じる
- …
など、安定してしまっている大人よりも、多くのストレスの中で生きているのかも知れません。 (時代の変化もあり、大人になっても安定は難しい世の中ですが) そう考えると、若くしてこういった病気にかかる人は少なくない時代なのだと思います。 こういった時代の中・きっとますますストレスが増えていく世の中を生きていくことになるお子さんに対してどのように感じているでしょうか。
気付けますか?自分の尺度で見ていませんか?
お子さんに対して、以下のようなことは出来ているでしょうか。 ・お子さんの様子がおかしいと思った時にコミュニケーションは出来ているでしょうか。 ・そもそも様子がおかしいと気付ける関係を築けているでしょうか。 ・気付きながらも「うちの子に限って」とか「甘やかしてはいけない」という勝手な固定観念で押さえ込んでいないでしょうか。 もちろん、過敏になりすぎて、病気にまで至らない状態で、病院へ連れていったり、一切無理をさせないようなことを言っている訳ではありません。 大ごとにせずに治っていくような問題ならば、叱咤激励するのも、多少の無理をさせるのも、親の教育であるとは思っています。 しかし、様子がおかしい時に、それが本人にとってどれ程の問題なのかをしっかり理解すべきだと思います。 こういった判断は難しいことだと思います。 ただ、自分の経験から来る尺度だけで測ることはしてはいけないと思っています。 あくまでも、「本人がどう感じているのか」、「性格も分かっているはずなので、それも踏まえて本人の立場で考えて、どれだけ苦しいことなのか」で考えて見て欲しいです。
私自身の経験、対応
私は私自身もうつを患っていますが、自分の子供はもっと早くからそれが発症していました。 勉強も出来ない訳でもなく友達もいましたし、明るい子でした。 ただ、目立つことは好まず、核家族の一人っ子で家では話せる相手が親だけという環境でもあり一人遊びが多かったように思います。 そのせいか、気遣いも出来る優しさも持ってはいるようでした。(そうさせてしまったのかも知れないです) そういった部分で無理はしていたのかも知れません。 ある朝、学校に行く前にトイレから出てこず、中で泣いていたことが重大なことだと知るきっかけになりました。 それ以降の詳細は記載しませんが、親として気を付けてきたことは以下です。
【初期】
- 原因を追及しすぎない
- 怒らない
- 病院を受診してみる
- 病気だと受け入れる(根性論ではない)
- 焦って早く普通に戻すような言動は止める
【現在】
- 「普通なら」と比べない →他の同級生の状況や噂を聞いても気にしない/させない
- 家庭の金銭事情を言わない →興味があることにチャレンジしたい時に遠慮させないため
- 自分が元気でいる →休職中は少し心配させてしまったかも知れない
- 少しずつ導く →興味がありそうなことには自分も興味を示し、その延長上で夢や希望になるようなことを一緒に話す
- 一緒に闘う気持ちを見せる →本人が親に迷惑をかけていると思わせないことは重要(自責の念が上乗せされ本人はかなり苦しくなる)
特効薬はない、ゆっくり付き合う
上述したような行動を行っても、今現在、治った訳ではありません。 しかし、無視したり放っておいたり、叱ってみても、苦しませるだけです。 初期の頃には最悪の事態に陥りそうな状況でしたが、今は家族全員が病気だと受け入れて、焦るのは止めて、なるべく本人が楽しめることをさせています。
甘やかしていると思われるかも知れませんが、資格的な話をしたり、家で出来る何かを始めてみるような方向へゆっくり導くようなことは常に考えています。 私は自分の子供のことが凄く大切です。病気になってしまったとしてもそれは変わるものではありません。 (心の痛む事件も多いですが、殆どの親は子供に対して同じように思っているはずです) だとしたら、大切なものを大切に考えたいのです。 眼をそらさずに。逃げずに。
何歳までが子供なのか?その年齢を過ぎれば自分でなんとかさせれば良いのか?などと考えるかも知れません。 しかし、それは違います。いくつになっても自分の子供であることに変わりはありません。 私自身は両親とはもう離れて家族を持っており、親もいい歳なので、それに頼ろうとは思っていません。 そういった状況でないならば、考えて欲しいと思います。 Twitterを見ていると、理解のある両親がいる方、全く理解しようとせず逃げている方、様々に感じ取れます。 後者の方は、もう一度、子供の存在の大切さに気付いて欲しいと思います。